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煙〜男の破滅と解放
第2章 理性と心
 二人はホテルに入った。広々とした空間にリサと二人きりになる。リサはカバンを机の上に置き、上着をハンガーにかけ、ベッドのふちに足を組んで腰掛けた。そしてこの日一番の微笑みを正人に与えた。そのままリサは何も言わない。
 一方の正人はドアから数歩進んだところに立ちすくんでいた。足が動かない、向かい合っているリサに近づいていいのだろうか。リサからの言葉を待っていた。39の正人はもう母親なしでは何もできない幼稚園児のようだ。幼児は母親に嫌われるのを極端に嫌う。ママなしでは生きていけないことを本能で理解しているからだ。人は所詮一人では生きていけない、独り身の正人の心はその落ち着くべき場所をずっと探していた。リサの微笑みはその正人の心をいとも簡単に引き出していった。

「私の前に来なさい。」

 リサの一言が何か変な薬のように正人の脳みそを快感で溶かしていく。リサの前に正人が立ちすくむ。ちょうどリサの顔の前にボッキした正人のペニスが位置した。

「服全部脱ぎなさいよ。」

 もう正人には理性なんてものは残っていない。言われるがまま服を脱ぎ捨てた。自分では気づいていなかったが灰色のボクサーパンツは正人の我慢汁で女の子みたいにびっしょり濡れていた。やっと解放されたペニスは弱い正人の精神とは反対にリサに向かってたくましく伸びていた。リサの綺麗な顔、赤く光る口元、露出された肩、大きく膨らむ胸元、すらっと伸びた綺麗な四肢。その全てが正人を刺激する。まるで女を知らない中学生みたいに。正人は上からリサを見下ろすのが申し訳なくて自ら床に正座した。

「正人さん。あなたは何者?」
「犬です。。」

 本心だった。何もなさないままこの年まで来てしまった。生きがい、情熱、そんなものはとっくに忘れてしまった。今の正人は所詮もう自分のために生きることのできない肉の塊だ。正人はやっとその安い自分を、心を捧げる美しい女性に出会えた。

「そう。私は誰?」
「僕のご主人様です。」
「いい子ね。物分りが早いわ。」
「ありがとうございます。これからずっとリサ様に仕えさせてください。」
「勝手にすればいいじゃない。」
「はい、ありがとうございます。」

 正人の心は歓喜に震えていた。リサ様に全てを捧げたい、そう強く欲した。


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