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Blue Roses〜2度目の恋 最後の愛〜
第3章 人形
理紗が目を覚ますと、窓から青い空が見えた。

…朝?

理紗は注射を打たれてから随分と時が経ったような気がした。
ふとみるとイヴァンが疲れた顔でソファにぐったりと寄り掛かり寝ていた。髭も剃らず、昨晩は家に帰らずそのまま理紗に付き添っていたようで、ドレスシャツはコンサートで着ていたもののままだった。

(イヴァン…イヴァン。)

理紗は声を出そうとするが、出なかった。暫くすると医者がやって来て理紗を診察すると精神科の受診を勧めた。

「PTSDに伴う失声だと思われます。」

精神科医が静かに言った。

「暫くお仕事は止めてゆっくりされた方が良いでしょう。」

理紗は精神安定剤や睡眠薬などを処方され自宅療養することになった。

「理紗…あんなことは忘れるんだ。いいかい?誰にも言わなければ判らない。心配は要らないよ。わたしに任せて。」

安定剤で魂を抜かれたようになってしまった理紗は、イヴァンに従うしか術が無かった。

理紗は退院後、暫くの間、友人の家に身を寄せることにした。しかし、いつの間にかイヴァンが断ってしまい、イヴァンの家で暮らすことになっていた。

それを聞かされたのは、退院し、車に乗せられた時だった。

イヴァンの家に着くと、ピアノやベッドなど、既に必要な荷物が理紗のマンションから運び込まれていた。

薬のせいで足元がおぼつかないので、イヴァンに抱えられるようにして部屋に入り、寝室のベッドに寝かされた。

寝室はイヴァンが使っていなかった空き部屋で、新しく理紗の為に広いベッドが運び込まれていた。

(婚約は解消します。結婚式も中止です。)

理紗は筆談でイヴァンに告げた。
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