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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第7章 遠藤の葛藤と甘い夜-



「・・はぁ・・」


新島さんが出て行った途端、酔いと強い脱力感に襲われ、直ぐさまベッドに転がった。



「男性‥恐怖症……」


まさかのまさか、もう終わった話だと思っていたのに、これでは本当に美紀様に少しでも触れる事すら叶わない。



「・・・いや……」


たまたま会長に上げる為に回って来た、美紀様の主治医の診断書…
確か、背中の傷は残った‥残したと記載してあった。



「・・・・・」


それが、男性への拒絶の表れ…
吉田春夫に散々陵辱の限りを尽くされた、美紀様なりの拒絶‥男性不信。


あれから2年経っても、心も身体もボロボロにされた心的外傷は、治る事は無かった‥のか……



会長は問題無い、私も話す程度なら美紀様は問題無く話してくれる…
だが、それ以上は??



「・・・・・」


あの頃、1度だけ美紀様に触れられる機会があった…
私の方が躊躇ったのだけど……


怯える美紀様に私は手を伸ばし、寸でのところで思い止まり、触れる事はしなかった。



「・・・・」


あの時、触れていたらどうなっていたのだろう?


受け入れくれたのか拒絶か…
今更分かる話でも無いが……



「・・・本当に酔いが回っていますね・・・」


このままでは朝に響く、二日酔いの姿を会長と美紀様に見せるのは、御免被りたい。



「ふう・・・」


怠い身体を無理やり起こし、フラフラとシャワーブースへ…


仕事中とは違い、ラフな格好だったので、フラ付きながらも服を脱ぎ捨て、少し温度を低めにしたシャワーに…



「・・・・・はぁ・・・・・・」


少々冷たいシャワーが、酔いを覚ましてくれる感じがする。


今は冷たいくらいが丁度良い、酔いと新島さんを抱き締めた事によって、火照った身体を冷ましてくれるなら・・


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