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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第12章 思惑交差のパーティー



少しだけ、ご令嬢がこちらに振り向いた‥とは言っても、顔半分見えるか見えない程度だが。


主任はさっと切り替えて、ご令嬢と共に行ってしまった…
それにしても、全く違和感の無い組み合わせ‥ご令嬢の方はお人形みたいだったが、隣の主任が更にそれを引き立たせて‥‥まるで計画的に……



「黒崎っ…」


「っ!!
ああ‥俺達も行こう」


これ以上此処に居るのは本当に不味い、俺も櫻井もさっさと離れて、本来の仕事に戻る事にした・・・・・






「・・・ふっ‥‥」


このポジションから見るパーティーも面白い…
日中の内に殆どの挨拶回りを終えているから、私に声を掛ける連中も居ない‥まあ、先手を打って私がそう仕向けたが。


煌びやかなパーティー
だが、その裏では様々な思惑が交錯し、普段会わないような起業家同士の密談も、それなりに見うけられる。


本命の美紀と伊織は、予定通りに動いているようだ…
多少派手に動き回れ、私が伊織に言った言葉‥それを忠実に実行しているよう。


・・2人揃って、絵に描いたような作り笑顔なのが、いかんともしがたいが、今日のところは致し方ない。



「・・・・・」


叔母が2人に接近した…
あの話を2人にするとは思えないが、叔母を説得する為に少々……



『では、これでどうです?
伊織を正式に、美紀の婿候補と言うのは??』


『あら意外ね…
貴方から、そんな言葉が出るとは思いませんでしたよ』


『私はただ娘の将来を考えているまで…
ただし、美紀がそれに応じるかは別問題とは思いますが、伊織の方もまんざら何も思っていない訳じゃ無い‥‥それならば早い内に娘に付けておくのも悪くない上、伊織の将来の為にもなる、違いますか叔母様?』


『そういう読みなのね…
分かりました、承諾しましょう紀永さん…』


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