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美しい貴方の血がほしい
第1章 吸血姫の恋
「ねえ、すごいことになってるよ?」
私の両脚をひらいて、彼はにやっと笑った。長い指をひと舐めすると、手を伸ばして花弁を押し広げ蜜をすくい取って私に見せた。
「興奮してるんだ?」
当たり前だ。こんな興奮は生まれて初めてといっても過言ではない。
「舐めて……」
彼の目をみつめる。
私のその体液には催淫効果がある。きっと彼は抗えない。
「いい匂いがする」
彼は吸い込まれるように顔を埋めた。
舌でかきまわされるたびに鋭い快感がほとばしり、体液がじゅくじゅくと湧きだしてくる。彼はそれを夢中ですすり飲み下したようだ。
「ねぇ、お願い」
私は彼を頭を抱えあげる。濡れた唇がたまらなく官能的だった。
「来て」
覆いかぶさるように肌を重ねられ、私の視野は彼の長い髪にさえぎられて彼しか見えなくなった。
熱くたぎった泉に一気に根元まで挿し入れられ、急激に高みまで押し上げられそうになる。私はシーツを握りしめて耐えた。
「やばい……俺もイキそうになった」
彼は荒い息を吐いて動きを止め、じっと私の目を見た。
「気持ちいい?」
ささやくと彼はうなずいた。
「こんなの初めてかも」
私は体の力を抜き、彼を締めつけていた部分をゆるめる。
彼は少しずつ腰を使いはじめたが、苦しそうに眉根を寄せ必死に耐えているようだ。
その妖艶さに、私は恍惚として見惚れてしまう。
「愛してるの」
快楽の波に揺られながらうわごとのように口にすると、私の中の彼がびくびくうごめくのがわかった。
「このまま……」
私は上になって腰の動きを速めた。
唇を強く噛む。熱い血がにじんでくるのを感じる。
濃厚な口づけとともにその血は彼の口中に溶けていった。
「あっもう出る」
彼が達する瞬間、私は白い首筋に牙を突き立てた。
甘い。とろけるような美味。
ああ……きっと願いは届く。