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第2章 パパの怪我

ガチャッ…

「ただいまー。」
「ママ、帰ってきたね。」
「だな…。」

そう言って、俺は、足を引き摺りながら、キッチンに行った。

「もぉ、参っちゃったわ！田中さんたら…。」

佳奈は、買い物袋から、幾つかの品をテーブルの上に出していた。

バシンッ…

ガタンッ…

佳奈の頬を叩いたら、テーブルの椅子がずれて音を立てた。

「なっ…。遅くなって、ごめ…」
「じゃ、ねーよ。どこほっつき歩いてんだ？あぁっ？！」
「だから、買い…」
「誰といた？男か？してたのか？」

バシンッ…

倒れた佳奈の上に乗って、顔を叩いた。

「ちがっ…やめっ…いやっ！」

ガチャッ…

「パパッ！！やめて！ママ泣いてる！！」
「うれせーよ！」

奈緒を突き飛ばした。