この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
サキュバスちゃんの純情《長編》
第12章 性欲か生欲か

「……気持ち良かった、です」

 私の答えに、二人がほっと胸を撫で下ろす。そして、前から、後ろから、ぎゅうと抱きすくめられる。

「あかり、好きだよ」
「あかり、愛してるよ」
「いや、望さんより俺のほうが!」
「翔吾よりは俺のほうがあかりを愛してるからねー」

 求められると体も心も疼く。応じてあげたいと思う。
 愛されているとわかると、幸せな気分になる。幸せであり続けたいと願ってしまう。
 セックスだけが二人と私を繋ぐものだとは思わないけれど、それがきっかけであることに間違いはない。

 生きていたいという生欲が、食欲と同義だった性欲が、他の意味を持つようになった。
 幸せにしたい幸せでありたい、愛したい愛されていたい、気持ち良くさせてあげたい気持ち良くなりたい、と願うようになってしまった。
 それをずっと叡心先生の死のせいにして向き合わず、悪いことだと思っていたけれど――そうではないんだろう。たぶん、普通のこと、なんだ。
 サキュバスとしては、性欲も生欲もきっと同じもので、求めてしまうのが普通のこと。

「とりあえず……」

 次はベッドでどちらがどういう体位でヤルか、と火花を散らしている二人を呆れながら見つめて。

「今夜はもうセックスはしません!」
「え、何言ってんの、あかり!」
「いやいや、するよ。したいよ、俺!」

 二人のブーイングを聞きながら、私は笑う。

 あぁ……幸せだなぁ。

/581ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ