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青ノ毒
第11章 ドアの隙間
ママは、何度も入退院を繰り返してる。

やはり、ルルが亡くなったのが精神的にきつかったのだろう。ちょうど、外泊許可が出てる日。私もパパも、仕事で家を明け、体力がまだ追い付かないママは、ゆっくりとルルと散歩をしていた時、ちょっとルルがはしゃぎすぎ、手に持ってたリードが離れ、ルルは車に跳ねられた。

「ママ?はい、お茶。ケーキもあるから!」
「…。」
「翔子?元気出さないと、治るもんも治らないぞ。」
「…。」

ママは、私やパパが言うことにも興味を示さなくなった。

「ママ…。」
「さっ、翔子。ベッドで、休もうな。」

パパに背中を支えられ、ママは、自分の部屋に入っていった。

カチャッ…

「パパ?ママは?」
「薬飲んで、少しは落ち着いたらしい。」
「私の事とか、忘れちゃったの?ひくっ…」
「違うよ。ルルの事が、かなりショックだったんだろう。」

私とパパは、ルルが入っていた、ゲージを見つめた。
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