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ただ、口づけに愛を込めて
第3章 (第一部) 中学生、再会
夏祭りの日、治そうと躍起になってもニキビは消えなくて。
身長はほとんど変化がないくせに丸々として。
鏡の前に立つのが嫌だった。

でも会いたい。話さなくていいから、一目だけでも。
友達と待ち合わせした場所に着いてすぐだった。

「よう、デブ」
一年ぶりの、西野がいた。

そのまま歩いていった。私は何も言えなくて。
ただただ、恥ずかしかった。なんで、今日夏祭りに来たんだろう。こんな姿を見られるなんて。
ていうか、一年ぶりの挨拶がよう、デブ。ってなんなの!
もっとなんかあるでしょ!ホラ!

その日、その後のお祭りで何をして友達と何を話したか、あまり覚えていない。
ヒートアップしたかのように友達と喋りまくった記憶だけ、残っている。

その日の夜、スマホのLINEにサイレンという人物が[友達かも?]の欄にいた。
LINEで関わった覚えはない。
なのに[友達かも?]と表示されるということは、相手が自分を友達登録をしたことに他ならなかった。

数秒、息が止まって、枕でベッドをバンバンと叩く。キタきた来たぁー!
叫びたいのを必死で抑え、枕に全てをぶつける。
……今日、行って良かったかも。

西野のタイムラインを見てみる。
かなり頻繁に投稿していて、スタンプやコメントに見知った名前がちょくちょく出てきた。
私は友達登録した日以降のタイムラインにスタンプを押して、コメントを付ける。
心が弾んだ。….一時的に。

コメント欄には女子の名前が結構ある。
同じ扱いをされたくなかった。
あいつに群がる女子の1人でいたくなかった。
だからコメントもスタンプを押すこともやめた。
冷静になって考えてみると、自分がしたコメントの量はあまりに不自然。
頭を冷やさなきゃ。
聡いあいつに悟られるわけにはいかないのだから。
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