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君を好きにならない
第16章 脱げよ


「こっち来い」


真琴に声をかけ
俺は寝室へと向かった


単純に
真琴に奉仕するだけじゃない方が
もちろん俺だっていい


真琴にとっては
拒絶するかしないかを決める
大事なことだ


ただ
舐められる快感を
味わいたいというだけじゃなく
ちゃんと
前戯をして欲しいなら
最高だ


俺だって

できれば優しく


抱いてやりたいと
思ってた



真琴もそう
望んでるなら…。



寝室に入って
小さな灯りだけをつけると
俺はトレーナーを脱いで
Tシャツになり
ベッドに胡座をかいて座った


「こいよ」


ベッド脇に立ってる
真琴にそう声をかけながら
真琴の手を引くと

真琴も
俺の前に座って
パーカーを脱ぎ捨てた


「好きにしていいか?」


「…うん」


薄明かりの中
俺は真琴の髪に触れながら
唇を重ね

時々「好きだ」
とつぶやきながら
舌を舐めあうと

真琴は
着ていたTシャツまでも
脱ぎ捨ててしまった


「俺も、脱いでいいか?」


「…うん」


好きにしてもいいかと
聞いたのに
脱ぐことさえ
気にしてる自分が
かっこ悪いと思ったが

聞かずには
いられなかった


できれば


真琴に
受け入れられたいから


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