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君を好きにならない
第3章 誘ってんのか?

ま、まぁ…いいか。


可愛い生徒のやりたいように
させてやるか。


今日は少し


肌寒いし。



そんなことを考えながら
俺は真琴の隣に腰を下ろしながら
モゾモゾと布団に足を突っ込んだ

もちろん
それが当たり前の真琴は
そのことを突っ込むこともなく
笑うこともなく…

なんだか
俺一人が
苦笑いしていた


そこからは
真琴の独壇場


俺に話したかったこと
俺に見せたかったもの
俺に聞きたかったこと
俺に…

褒めてもらいたかったことを
猛スピードで
まくしたてた


「ふーっ…
とりあえず
こんな感じです。
今のところは」


「クスッ、落ち着いたか?」


「え?」


「ずいぶんと
話したいことためてたんだなぁ(笑)」


「あ…まぁ、はい。
どう…ですか?
向井さんは…どう思います?」


「そーだなー…面白そうなのは
コーヒーショップの話だけど」


「けど?」


「真琴」


「はい?」


「よく頑張ったな。
今までのお前とは別人みてーだ」


そう言ってパソコンから視線を外し
俺は隣に座る真琴に目をやった


っ…


話に夢中だったのか
少し離れた座っていた真琴は
いつの間にか
俺のすぐ近くまで身体を寄せていた


真琴の
ポカンとした顔は

キスくらい
なんてことないくらいの距離


その時一瞬
『ドクン』と
音を立てて俺の心臓が弾んだ




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