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君を好きにならない
第4章 触ってみてもらえますか?

「はい、創作意欲がハンパないです」


「いいんじゃねーか?」


「でも・・うまく書けるかどうか・・」


「時間がねーからな・・」


「はい・・」


「じゃあ、両方書け。
どっちの立場も読めると読者は喜ぶ。
お前がグーっと来た場面は
両方書くのも悪くないぜ?」


そう言うと
真琴は頬を緩めてから
両手で顔を覆った


「あ~・・ほんと向井さんでよかった・・」


なんだか急に
真琴が可愛く思えて
俺は思わず真琴の頭に手をやり
久しぶりに
柔らかな髪にふれると
愛おしさが増してたまらなくなった


「がんばれよ?
協力してやるから」


「はい・・あのー・・向井さん・・」


真琴は
まだ顔を覆ったまま
モゴモゴと喋り続けた


「書いていいですか?」


「・・?い、いいけど?」


「今、書いていいですか?」


「あ、あぁ・・かまわねーけど?」


「忘れないうちに
ココで少し書いてっていいですか?」


何一つ問題はねーし

むしろ
そうしてくれ


「好きにしろ」


「ありがとうございます!」


「お、おい!」


やっと顔を見せたかと思うと
真琴は突然俺に抱きつき
ぎゅっと締め付けると
すぐに身体をはなして
八重歯を見せた


天然なのか

計算なのか



ほんとに


可愛いくてたまらない



学生の時
男好きな奴に
モテただろうな・・真琴は・・。

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