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嫌いじゃなかったの!?
第9章 8ページ目。
とりあえずは散らばっていた服たちを拾って身につける。
その時にちらりと見えた凌の白い背中には、爪で引っ掻いたような跡があった
もしかして…
「ねぇ、凌。その背中の引っ掻き傷ってもしかして私がやった…?」
私がそう聞くと、凌は優しく微笑んで
「痛くないから気にしないで。むしろそんなに感じてるんだって、感じてくれてるんだって思えて嬉しかったから。」
そう言った
しかし凌はそう言ってくれたけど、私の心には罪悪感が広がる
イケメンの綺麗な肌に傷をつけてしまったのは死罪に値するのではないか
私はその傷跡にそっと触れて口付けをした
「ごめんなさい」という意味を込めて
そして、その背中に頰を押し付けて寄りかかった
どうして自分でもこうしたのかはわからない
ただ、触れていたかった
温もりを
心臓の音を
感じたかった
凌は何も言わず、しばらく私達はそうしていた

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