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禁断背徳の鎖外伝・小指の選択
第9章 心の中の決断



「・・・
俺‥何か嫌われるような事しましたか??」


はっきり言って、アイツに嫌われる理由が分からん??



「なんて言ったら良いのかね…
手っ取り早く言えば、自分より美紀と仲良く話している君が面白く無いと言ったところか…」


「・・それって逆恨みって言いませんか?」


「そうとも言うね」


勘弁してくれ、話しただけで嫌われていたら、この先どうなるんだ…
結構面倒くさいタイプだな、あの遠藤は・・



「それで?
わざわざ日本に来た用件は?」


「そうでした・・」


手持ちのファイルを、早乙女氏のデスクの上に…
今回の美紀さんの更新内容と、政府から専属に俺がボディーガードとして日本に来る事、そして俺の今までの評価経歴全て入ってある。


早乙女氏を通さなくちゃならんのは、美紀さんに付く上で、この屋敷やクラスター本社に入らなければならない為。


プライベートや社の機密だってある…
だからこそ、こうして情報公開してまで、早乙女氏の元にやって来た。


早乙女氏が内容確認をしている間、俺は直立不動…
この程度は軍隊に居た頃、いいだけやらされた。



「・・・
なるほど‥‥だが良いのかい?
この華々しい経歴を蹴ってまで日本に来るとは・・・」


「散々悩みましたが、覚悟を決めましたので、経歴なぞに興味はありません」


「・・能力評価オールSランク‥‥予想以上のエリートだ‥
私としては歓迎だが、幾つか条件は必要になる」


「最もだと思います」


その噛み合いもあるから、俺自身が来たんだが‥



「先ずは社の機密事項の秘守…
こういう会社だ、機密が多いのは分かるとは思うが、KIEIやWitch of the fingertipの事も口外無用、社内には一切知らせていない」


「それは聞いています、それに企業ですから秘守義務も当たり前、他に‥特に米国に漏らすな‥ですよね?」


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