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ブス
第1章 宝娘
なんとなくだけど、この性格は嫌いではない。
めんどくさい同調をしなくていいし、私の中にずかずか入ってくる人もいない。
犬や猫が癒しになるからそうそうストレスも溜まらない。

厄介だなって思うのは親族かな。あーだこーだと私を変えようとする言葉を浴びせてくるから。
それでもこちら側の様子をうかがいながらだから、かえって、気を使わせてすいません!って感じはいつも思う。

歓迎会の時に声をかけてきた男子のあっけらかんとした明るさに触れ、両親はあんな明るさを私に求めたいのを我慢してるのかな?って、最近思ったりしている。
少なくとも、あの日以前には感じたり思ったりすることはなかった。

いつもいつの時でも優しい笑顔で宝娘と言ってはばからない両親を見てきたから、私はこのままで全然疑問にも思わなかった。


ただ、


もしかしたら、


明るい私を望んでる?


そんなことを考えることが、最近、


ある…







宝娘…

ちょっと重い言葉に感じてきた。








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