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青い残り火
第13章 第13章
彼女は上機嫌で、今にも「何かご用?」と微笑みそうだ。

「中学の頃かしら?」

「そうね、朗らかでとってもきれい」

あまりに自然なその表情に一馬の胸は痛んだ。

辞書だ
西崎先生だ……

胸から上が描かれたその絵の片隅に、MISHIMA.S のサインがあった。

「ここに返却されてもねぇ……」

「いくら金賞でも飾るわけにはいかないよね」

事情を知る大人達の前で、少女はあどけない表情を浮かべている。その視線は間違いなく三島に向けられたものだ。
一馬は西崎の笑顔を見た事がなかった。誰にも微笑まず、心を露にしない。
彼女は、四角い額の中に笑顔を封じ込めたまま大人になった。三島がここへやってくるまで。

そんなに好きだったの?

一馬はそっとドアを閉じ、もう一度窓口にまわった。

「すみませーん、あのこれ、職員室にあった忘れ物らしいです。ここに持っていくように言われました」

「はーい」



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