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青い残り火
第14章 最終章
かつて多くの商人や旅人が往き来したその街道に立つと、時代劇の撮影所に迷い込んだような愉快さを覚えた。
白壁の土蔵や舟板塀の家々。当時の街並を生かした町家が、今や古美術店や陶芸工房、土産物屋として軒を連ねている。

「あら、お父さんは?」

国の内外を問わず、様々なガラス細工を扱う店から出てきた総子は、紙袋を二つ抱えていた。

「痺れを切らせて骨董屋を見に行ったよ」

「たいして待たせてないのに……」

「いや、充分待ったよ」

「あらそう? 骨董品には目がないから、きっとお父さんの方が時間かかるわよ、ふふっ」

初日は琵琶湖を散策し、長浜城からの夕日を眺めた。二日目は彦根城を巡って三日目の今日、家族三人は帰宅の途につく前にこの街道へと足を運んだ。

「どうせ三四十分はかかるんだからどこかで休憩しない? さっき通ったアーケード街に喫茶店があったの」

「また休憩?」

「あら、さっきのはランチでしょ、今度はお茶。こっちは母さんが出すわよ」


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