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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第9章 本社内はトラブルだらけ



「櫻井、お前も今後注意する事だ‥
今日はもう良いぞ」


「申し訳ありませんでした社長‥
では失礼します」


最後の最後、櫻井にお小言を言って、これで全て終わりか?


多分、櫻井と黒崎は一緒に下に行くだろう‥
チラッとモニターに目を移せば、櫻井と黒崎が話している姿が、通常の監視カメラに映し出されている。


これは警備用の監視カメラの方‥
会長室のあの高セキュリティーの監視カメラ程では無いが、社内のある程度は確認する事が出来、この社長室で確認可能。



「5分10分で下りるだろ‥
皇の方は‥‥」


こっちは監視カメラの範囲外だから、自分で確認するしか無い‥
コソッと社長室から出て、皇の個人を覗けば‥‥



(はあ‥まだ居るか‥‥)


微かに扉から漏れる明かり‥
こっちはまだ仕事中と来た。



(参ったな‥
最悪階段で嬢ちゃんを上げるか‥‥)


皇が居る以上、専用エレベーターを使うのは、ちと不味い‥
後どれくらい居るかにもよるが、階段と考えた方が利口な選択。


やれやれと社長室に戻り、もう一度モニターを見れば、2人は丁度一般エレベーターに乗り込む寸前、これで傍迷惑な2人は消えた。



「はぁ‥
余計な苦労を背負い込んだもんだ‥とはいえ好きでやっているんだが‥‥」


紀永から話が来た時、二つ返事で引き受けたのは俺‥
可愛い甥っ子に少し遠くなるが姪っ子なら、放っておける訳がないだろう。


嬢ちゃんも、最近はよく話してくれるようになった‥まだ少し敬語が抜けないが‥
俺にすれば初めての姪っ子、早乙女は男ばかりだったから、嬢ちゃんが可愛くて堪らない。


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