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第17章 last moon…優しき輪廻

そう言い掛けたヌエバはにこりと笑いながらも続けて話をする。

「それでも、もし恋人が居ても、見つけ出せたのがアブリエートとアブリエータになった後でも…アリスさんを見つける。そして幸せでいられているならそれでいいからと。ユトは言っていたよ。」
「アブリ…え？」
「おじいちゃんとおばあちゃんだね。」

そう答えたのはジェーナだった。それを聞いた雅は小さく笑いながらも涙の跡を拭ってヌエバを見つめた。

「ヌエバさん…ヌエバさんはまだユトに会えますか？」
「僕ももう会えはしないが…何かあったかい？」
「そう…ですか。……伝言…頼みたかったんですけど…」
「一応聞きましょうか？」
「ｸｽ…私からは見つけれないならおばあちゃんになる前に見つけてねって…伝えてください。」