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第1章 春

おはよー

朝、教室に入ると、璃子が雑誌を見て、キャアキャア騒いでいる


茉莉、おはよー


渚が、お手上げという感じで、私に笑いかけてくる


璃子、どうしたの？


蓮さまが雑誌に載ってるんだって


おい、俺も載ってるんだからな？


陸が割り込んでくる


何で？


町で見かけたイケメン特集で、兄弟で歩いているところに、声をかけられたらしいよ？


璃子が雑誌を見て、陸に話している


陸の所はいらないから、あげるわよ？


はあ？


陸は、写真はかっこいいけど、中身がねえ？

蓮さまは、完璧で、ステキっ


勝手にしろっ


雑誌を見ると、爽やかな二人が写っている

服装も白と黒でわかれている

雑誌にも、白王子と黒王子を見つけたって書いてある

違うのは、蓮さまが黒の服で、陸が白い服のため、黒王子、白王子が反対になっていることだ


私も雑誌、買って帰ろう。。。


ポツリと声が漏れる


え？


璃子が私に聞いてくる


陸が好きなの？


ええ？違うよ？


じゃあ、蓮さま？


うん。。。こないだ、ドキドキしちゃった


でしょう？

蓮さま、かっこよすぎっ



また、兄貴かよ？


渚が、陸に笑いかけている


陸には、私がいるじゃん？


私が、びっくりして見ると、渚が笑う


ごめん

言わなかったけど、陸と中学からつきあってるの


渚、言わなくていいだろ？


いいじゃん？


まあ、いいけど。。。


へぇ。。。そうなんだ。。。


ごめんね？言わなくて。。。

もしかして、茉莉が陸を好きなのかと思ってたから言えなくて。。。


ええ？

ないないないっ

橘だけは、ないよ？


おい？

全力で否定するなよっ

むかつく女だな？

兄貴は、お前みたいな、ちんちくりんは相手にしねえよ？


わかってるわよっ

憧れてるだけよっ



ずっとしていた違和感がわかった

璃子が陸に絡んでも、優しく見ていた渚

気がつくと陸と渚が、二人で話していた

つきあってるから、だったわけね。。。

雑誌を見る



蓮さまと陸は、あまり似てないよね？


私が璃子に聞く


うーん

陸は、詩織さん似よね

目がそっくり

後は、お父さんかなあ？