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第8章 夏―2.9

夏祭りが終わった

劇は大成功して、クラス中は、浮かれていた

衣装を着替えて、出て行くと、陸が手をひらひら振りながら呼んでいる

みんなに気づかれないように、そっと教室を出ると、階段下にいる陸に近づいていく


抜け出そう？


え？

でも、陸が主役なのに？

主役がいなくなったら、みんな困るよ？


大丈夫だって？

何？

茉莉は、みんなとカラオケの方がいいの？


指が頬をさわりながら、見ている

口に指がふれると、ドキドキする


続き。。。しないの？


っ。。。


私がノーだと言うわけがない。。。

知ってるくせに、聞いてくる

私の方が好きだから。。。

あかりとは、どうなっているんだろう。。。

好きな人がいるのに、好きじゃない私といる

好きじゃない私とわかっているのに、ごまかすように、少しは好きなはずと、自分に言い聞かせる

体を求めてくるってことは、少しは、好きだからよ

本気で、好きにさせるの。。。


陸。。。今日は、バイトはないの？


今日は、休みだよ


ギュッと抱きついていく


じゃあ、長い時間、一緒にいられるね。。。？


...


ホテルに入ると、ドキドキする

何度来ても、誰かに見られてないかとか気になる

相変わらず、慣れた手つきの陸は、何回目なんだろう？


何？


なんか、陸は慣れた手つきだよね。。。？


何が言いたいの？


陸は、ホテルに来るのは何回目なのかなって？


さあな？

まあ、ポイントがだいぶたまってきたから、もうすぐ100はいくんじゃね？


え。。。

他の女と来るのも、同じホテルなの？


心がズキッと痛い。。。


今更、言うの？


部屋のドアを開けて、中に入ると、抱きしめられていく


今はずっと、茉莉としかシテないよ。。。？

それでも、何か言うの？


っ。。。

わかっているのに、聞いただけ。。。

ごめんなさい。。。


ようやく、陸が私だけだと思ってくれているのに、こんなつまらない嫉妬で、けんかなんてしたくない

妊娠と言う嘘で繋ぎとめた心は、いつまで、繋ぎとめていられるのだろう。。。？

保険にもらった誓約書。。。

誓約書があれば、陸は離れられない

陸は、どうして、誓約書に、どうしてサインしたんだろう。。。？

愛しい陸を見ると、笑いながら見てくる