パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第8章 夏―2.9

散々、泣いた後のせいか、わりと淡々と答えていく

詩織を見ると、顔色が悪い。。。


詩織さん。。。？


っ。。。直樹のヤツ。。。


どうやら、お父さんに腹をたてているようだ

何年経っても、流産したことは、忘れられないんだろうな。。。

蓮が、詩織を気づかい、水を渡す


お母さん、大丈夫？

顔色が悪い。。。


大丈夫。。。

少し、目眩がしたの


詩織が私を見る


陸に、ちゃんと話してくれる？


え。。。


勝手に、陸に話したら、両親に何を言われるか、わからない。。。


勝手なんですが。。。もう少しだけ待ってくれませんか？


どうして？


勝手なことは、できません。。。

ごめんなさい。。。


陸が、知ったらどう思うかしら？

騙されたって思うわよね

茉莉ちゃんのことなんて、二度見たくないでしょうね？

ふふっ

茉莉ちゃんが言わないなら、私が話すわ


え。。。？

それだけは。。。？許して。。。

それ以外なら、何でもします。。。

お願いします。。。陸には、言わないで？


涙がポロポロこぼれていく

陸にだけは、知られたくない。。。

嘲笑うかのように、詩織が私を見る


何でもします。。。陸には、言わないで？


ふふっ

何でも？


ハイ。。。

だから、陸には、言わないで？


わかったわ

何でもするのね？


ハイ。。。


じゃあ、直樹から、陸の誓約書を盗んできて？


え。。。？


何でもするのよね？


それは。。。


社長就任、決まったんでしょう？


っ。。。ハイ。。。


なら、誓約書は不要になったわよね？

そもそも、私は、母親なのよ？

私抜きで、出し抜くように、誓約書にサインさせるなんて、ルール違反よね？


っ。。。ハイ。。。


明日、直樹を呼び出してあるわ

あの女は、旦那が呼び出してある

１日あれば、探して盗んでこられるわよね？

陸の誓約書を見たわ

二枚で、一つになるようになってる

片割れは、直樹が持っているのよね？


う。。。


大丈夫。。。陸には、内緒にしてあげる

誓約書がなくなったなんて、いざという時まで、気づかないわよ。。。？

それとも、陸に、話した方がいい？


詩織が笑いながら見ている