パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第8章 夏―2.9

結局、収穫はできないまま蓮は帰って行った

お父さんに、さりげなく探りをいれてみたが、やはり、わからない。。。

あの中を全部探すのか。。。

朝、二人は出かけて行った

蓮が来て、朝から探しはじめていく

あまり、さわられたように気づかれないように探すのは大変だ。。。


茉莉、思い当たる所はないの？

大事にしてる本とか、CDとか？


全くわからないです。。。


本棚は、何年分の本があるのだろう。。。

CDも、8㍉CDからある


あ

この本、母さんの部屋にあったな。。。

こっちもだな。。。

同じ本があるってことは、好きなものが同じなのか？

同じ本じゃない本は、貸し借りしたりしてるってことだな。。。

貸して返してもらえなくて、でも、もう売ってないって、愚痴ってたな。。。

何の本だっけ。。。？


蓮は、ぶつぶつ言いながら話している


私は、陸と関係ありそうなサッカーの雑誌や写真集を探してめくる


ずいぶん、古い雑誌もある

ペラペラめくると、古い写真が落ちた


これって。。。？


蓮に見せる


高校生の詩織と、お父さんだ。。。


お母さんだな。。。

こうやって見ると、本当に付き合ってたんだなって思わされるな。。。


雑誌の裏を見る


1995年か。。。


二人の記念日とか、知らない？


記念日。。。？

誕生日とか？

あ。。。

こないだ、陸が詩織さんの携帯の暗証番号が、0826？
だっけ？

お父さんが、付き合いはじめた日だって、笑ってた


8月26日？

父さんと出逢った日と同じなのか？


ええ？


それに気づいてたら、その日は違うな。。。

お母さんに聞いてみるよ。。。


蓮が電話してみるが、電話には出ない

メールをして、また探していく


金庫や引き出しではなさそうだし、やはりこの本とCDが怪しい。。。

1995年のCDを見ると、洋楽のCDに翻訳してある便箋がはさんである

詩織の名前が書いてあるから、詩織が翻訳したんだろう。。。

CDの箱の裏に、箱が隠してある

ずいぶん、古い箱みたいだ

ふたが、錆びていて開かない


貸して？


いつの間にか、蓮が後ろにいて箱を開けた


うわ。。。何だよ、これ。。。


嘘。。。すごい。。。