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第2章 夏

おい？真面目に聞いてるんだからな？


ふふっ

やだっ。。。誠？怒ってる。。。？


私に、冷たい液体が頭からかかる


え？


ゆりが、私の頭からアイスコーヒーをかけてきた


頭の上に乗った氷を握ると、ゆりにぶつける


何するのよっ？

白いシャツは、コーヒーに染まり、スカートも濡れている


誠が、私の隣に来て、顔を拭いてくる


詩織、大丈夫？


大丈夫じゃないわよっ

服も、髪もベタベタじゃないっ


私が、やり返そうとグラスを持とうとすると、誠が私の手を押さえてくる


落ち着けよ？


だって。。。

泣きそうになる

誠を見ると、誠のシャツをかけてくる


髪を拭いてくる


詩織が、ゆりを煽るからだろ？


だって。。。

私から、直樹をとったくせに、誠も、とろうとしてくる

直樹は、私以外にも女がいるわよ？

そういうヤツって知ってて、結婚したくせに。。。

親からも、会社からも、旦那からも、人の旦那からも、ちやほやされたいなんて、勝手な女っ


とられる方が、悪いのよ？

もう、逢わないでくれませんか？


自分こそ、逢わないでっ？

電話しないでっ？

直樹、この女の携帯から誠の番号消してよねっ

誠も、消してっ


詩織、落ち着けよ？


直樹が、私を見る


だって。。。


詩織、ブラ透けてるよ？


この女のせいでしょっ？


誠が私にかけた、誠のシャツで包んでいく


直樹が笑いながら、ゆりに言う


携帯、貸して？


ゆりが携帯を渡すと、直樹が携帯の画面を殴る


故障だな？

新しい番号の携帯に変えるから


誠が、私を引き寄せて立たせる


もう、逢わないでくれますね？


多分ね？


直樹が、誠に言う


詩織、行こう


私の肩を抱いて、連れていく


詩織、またな？


直樹の声が背中から聞こえた


誠が、ゆりに言う


ちゃんと、話せよ？


誠っ。。。？


ゆりが誠を呼ぶのが聞こえる

ゆりを見ている誠に、イライラしてくる


まこちゃん？

手をつねる


いたっ

何？


今、あの女と見つめ合ってた？


ほら、行くよ？


店から出ると、誠が部屋のかぎをフロントから受けとって、私に渡す


先に、部屋に行って？


え？

この格好で、一人で行くの？


着替え、買ってくるから？