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愛憎
第2章 再会と過去
『くすん、くすん』

あんなに優しかった父があんなに変わってしまうなんて…。

萌は一人、外来のソファーで泣いていた。

母は、父の荷物を取りに行こうと、家に戻ってた。


「どーしたの?」

小さい人差し指が俯いていた萌の目の下にやり、涙の雫を拭う。

「ヒック、…だーれ?」

泣じゃっくりしながら、俯いていた顔をあげると、そこには帽子を被り、顔色も悪い男の子が、萌を見てにこにこと笑っていた。

「まこちゃんだよー!!」

「まこ…ちゃん…?」

「ねぇねぇ、遊ぼう!僕、入院長くて、すごくヒマなんだ。隠れんぼしよう?」


萌はそれがきっかけになり、ウキウキと病院に通うようになった。




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