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愛憎
第1章 はじまり
都心部から離れた、田舎住まいの萌は、中学生の頃、休みは必ず電車に乗り、都心部にいる友達の家に行っていた。


やはりその間にも毎回毎回痴漢は遭っていた。

その時、耳に息を吹きかけられたり、腰や尾てい骨辺りを触られて、アソコがムズムズしてたまらなったが、羞恥心と嫌悪感でいっぱいになり、痴漢を思いっきり振り払い、違う車輌にいつも逃げていた。

体を触ったり、触られたりして、セックスすると言うのは、性に対して早熟であった萌は知っていた。

だからこそ、人前で、しかも知らない相手にそんな事をする事がすごく嫌だった。

早熟でありながらも、自分の大事な部分が蜜で溢れかえってる事がなんなのか知らなかった萌は、インターネットで、それがなんなのか知った。

性感帯。
それで私は変になっちゃったんだ…と、当時の萌は思った。
触られる事に嫌悪しながらも、もっとしてもらいたいと言う思い。
葛藤の両方で理性の方が打ち勝てた萌は、そんな自分に誇りを持っていた。



都心部の高校に入学するにあたり、痴漢に遭ったと言うトラウマを持つ萌は戸惑った。


けれど、バスは1時間に一本しか走らない、田舎に住む萌は、泣く泣く電車通学をすることにした。


(これが無かったら、電車通学、憧れてたのに…!!)

窓の風景は最高だし。


…って、本題!忘れてた!!



「…やめて下さい!大声で叫んで警察に突き出しますよ!」

萌は、同じ位の歳であろう、痴漢の男の子に小声で威嚇した。

相手は制服姿と言うこともあり、事を大きくしたくなかったのだ。





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