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愛憎
第9章 後悔−ETARNAL FLAME−
ーーもっと刺激が欲しい…

そう言われた時はただただ単純に嬉しかった。

自分がした愛撫に、気持ち悪いとか、拒否感を示さない事に、喜びすら感じた。

けれど…

「違うじゃん…」

少年は額を抑えた。

萌が「欲しい」から、触っていたけれど、こんな事、本当に自分が望む事だったのか?

振られたら怖い…。

そう思って、何も行動に起こさなかったけれど、当たって砕けろ精神で、なぜ萌にぶつからなかったか。

痴漢を受けている…それだけでも、精神的にキツイだろう。

自分が痴漢だと知ったら、萌はどう思うか。

もしかしたら、萌と自分には違う未来が待っていた筈なのに…。


スッと立って、萌の耳元で囁く。


「萌…ごめんな…。
好きだよ。大好きだ…。」

狂おしいほど。

誰の手からも触れさせたくない位に…。



「ん…っ」

萌が寝返りをうった。

ヤバイ…。起きそうだ。

今日はもう、これ以上するつもりはない。

自分に嫌悪感すら感じて、痴漢も出来る気もしない。

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