この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
溺愛 ~ どうか 夢のままで ~
第11章 虚しさという名の快楽

花菜が目を覚まさない限りは

泣くことも怯えることも、笑うことも無い。無垢な目で伊月を煽ることも等しく無いのだ。

“ それに…… ”

そしてこの時間だけは、伊月は "伊月" でいられる。

電気を消した部屋の中──花菜の寝息が続く限り、伊月は彼女にとって兄じゃあない。


ギシ...


伊月が片膝をベッドの縁にのせた。

睡眠という無意識の世界をさ迷う彼女に、そっと手を伸ばした。

仰向けの彼女の頬を撫でる。

愛おしくて仕方がない。暗さで表情が見えなくても関係ない。

片手で覆ってしまえそうな小さな顔は、鼻や唇の形も、目尻から頬骨を上がり顎へ下るラインまで、全てを伊月の指は覚えている。

…今日は瞼が腫れて分厚くなっていた。

「…ごめんね」

伊月はそこに唇を落とした。

/421ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ