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第4章 過去（高校生）…

急なことに反応が遅れて、あっさりと唇を許してします。

「･･･やめ･･･て･･･」

辛うじて言葉にするが、その発した言葉の口の開きから彼の舌が侵入する。
私の舌を絡めとろうと口内を探ってくる。
絡められるのは時間の問題であっさりと見つかる。
舌と舌が絡み合い、何も考えられないほど感じるキスだった。
今まで感じたことのない気持ちよさに困惑する。

「やめて！」

力いっぱい彼の胸を押しのける。

「いいだろう･･･俺、へこんでるんだ。慰めてくれてもいいだろう？」


ーーーッバチン

私は彼の頬を力いっぱい叩く。

「則孝なんて大っ嫌い。････二度と近づかないで」

それだけを必死に叫んで逃げるようにその場を駆け出す。

彼にキスされて驚いたのもある。
それ以上に慶介とするキス以上に感じた自分に驚いてもいた。

ただの友達なのに･･･

いったいそれが何なのか気が付くことはなかった。