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友達のままがいい
第4章 過去(高校生)…
「ちょっと、寄っていかないか?」

そうやって誘われたのはいつもの公園。
そしていつものベンチに座る。
違うのは隣に座る人物。
何も喋らず、下に広がる町並みを黙って眺める。
時間が過ぎ、辺りが夕日に包まれる頃、彼が話し出す。

「お前・・・あいつと長いよなぁ・・・一年ぐらいか??すげ~なぁ。俺なんて長くて半年。短いと数週間・・・俺の何がいけないんだろうなぁ。自信なくす・・・」

最近、また彼女と別れたと噂で聞いた。

『だからか』

と思う。
いつも彼女と別れると私のところに戻ってくる。
3年になって何人目だろうか。
別に軽くつきあってるわけではない。
だけど長く続かない。
もめて別れることもあるが、あっさりと別れることもある。
どちらにしても別れたら私の元に戻ってくる。
そしてこうやって話したりする。
今回も同じだと思って何気なく彼につきあっている。

「自信なくすって・・・則孝は良い男だよ!私は好きよ」

背中を軽く叩きながら告げる。

「小学生の頃からずっと見てる私が言うんだから間違いないよ。則孝は良い男・・・」

すべてを言い終わる前に私の手をつかむ。
少し痛い・・・
どうしたんだろうと彼の顔を覗き込んだ

彼は私の手をひっぱり、私にキスをした。





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