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第7章 夏・・

この時、心のどこかで感じていた胸騒ぎが、現実の物となって突きつけられてしまったのです。


お父様の医院での血液検査の結果が思わしくなく、即座に大学病院に回されて詳しく検査した結果、思いもよらぬ病名が・・


急性前骨髄球性白血病（ＡＰＬ）


非常に出血傾向が強いタイプの白血病で、以前なら、予後不良と言われていた病ですが、今は特効薬的な薬剤を使用して、その６０％は完治すると言われています。ただ、死を予感させる病名と、治療に抗がん剤を使用するため、髪が抜けてしまうと彼女は落胆し、泣き崩れてしまいました。闘病中に入院する病室はＢＣＲと呼ばれる無菌室で私は彼女を見舞うことも出来ません。


『Ｍさん。私、死んじゃうの ？ やだっ！ そんなのいや ！ 死んじったら、もうＭさんに会えなくなっちゃう（涙 涙 涙）。どうして私がこんな病気にならなきゃいけないの ？ この髪だって抜けちゃうんだよ！ そんなのいやぁ（涙 涙 涙）』


【Ｒ美 一緒に頑張ろうよ！ 僕が神様に祈ってあげる。この命と引き換えにしてでもＲ美を元の体に戻してもらえるように・・だから大丈夫！ 僕がついてるから。】


『Ｍさんの命を引き換えなんて・・・それで私が治っても、その代わりにＭさんがいなくなるのなら生きてる意味ないよ（泣 泣 泣）ごめんなさい。こんな病気になっちゃって・・（涙 涙 涙）』


【大丈夫！ 大丈夫だよ。Ｒ美が元気になったら、また北海道を連れてってあげるからね。】


そして彼女の闘病生活が始まったのです。