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伝わらない想い
第7章 素直な気持ち
結局あれから陸とあの人は、純と茜ちゃんが帰ってからも飲んでいた。
時折ふいに聞こえてくる笑い声をなるべく耳に入れないようにして時間が過ぎるのを待った。
そして、やっとお店の閉まる時間。

残っているのはもう2人だけで。
「えー...もう閉店~~~?」
くねくねと身体を動かしながら喋る姿を見て、ただただ嫌悪感しか湧かなかった。

「陸、また来いよ」
マスターが声を掛ける。
「ありがとうございました」
律儀にお礼を言う陸。
そこにまた横から「えー...マスター、私はぁ?」と入り込んできて、「もちろん優希ちゃんも...」と付け加えた。

「蘭、またな」
陸が私の方を向く。
「うん、また...」

今夜のまともな会話はこれだけ 。

ふたりを見送り、扉のボードをCLOSEに変えた。
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