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友達でいるしかない
第5章 変わらない想い
「別れ話にしては…変な感じだな…シズらしいというか…その前カレとは戻れそうなの?」

「どうだろう?わかんない。でも押して押して押しまくるの!!毎日まとわりつく気満々だから」

「こえ~~」

お互いに笑って話す。
いつもと変わらない距離感。
ただそこには「つきあっている」という関係がないだけ。

「シズ…ありがとう。同じクラスだし…このまま良い友達でいれたらいいと思う。」

「そうだね。これから先…クラス会とかで会った時にお互いの横にいるのが心の中にいる人物だといいね」

「ああ」

そう相槌を打ちながら、その言葉に疑問を持つ。
シズはたぶん大丈夫だろう。
一度は付き合った相手。
どんな理由で別れたかは知らないが頑張れは可能な位置にある。
あの前向きで押しが強いシズなら相手が根負けするのが目に見えている。
それに比べて俺は…
同じ土俵にさえいない。
幼馴染という枠の中で文香は俺に好きという感情を持ち合わせていない。
ただの友達。
友達以上には少しは思っていてくれていてもそこに“好き”という感情はない。
最初から負け戦…
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