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彼の秘密
第1章 出会い
暫くして、お腹一杯になった実花が眠った後はテレビゲームをしていた。

「ただいま」

「父さんお帰り」
会社から帰ってきた父はネクタイを緩めながらソファーに腰を降ろす

雫は一旦ゲームをやめ父の向かい側に椅子を引き座る

「実花は?寝たのか」

「うん、ついさっき。」

「あら、お父さんお帰り。スープあるから飲む?」

「ん?あぁ頼むよ。・・・そっか実花は寝たのか」
父さんはがっかりしたように肩を落とした。
まぁ、わからなくもないけど・・・
「父さん、実花起こしにいかないでね、なかなか寝付けなくなるから。」

「わかってるけどさぁ、父さん寂しい。」
父さんは美花にはでれでれの甘々でいつも帰ってきては頬ずりをするほどに好きだ。
だから今日みたいに仕事が遅い日はかなりショックなのだろう
「親バカめ」

「はい、お父さんスープ。」
コトンとテーブルに温かいスープが置かれた。

「そういえば、学校どうだ?」
あたたかいスープを口にしながら俺の話題になる。
「まだ一日しか経っていないから、わかんないよ。
でも中学よりかは全然いいよ。」

「そうか、ならいいんだ」
とほっとしたように顔を和らげた。
「そうねぇ、本当いつも痣作ってたから心配だったわ。危ない先輩とか友達に関わらないでね」

「そういう心配は無いと思う。てか優しい人ばっか」

「そう!よかったわ。あっ、あんた課題とかは」

「既に終わってる。じゃないとゲームしてない」

「あら、少しは成長したのね。・・・フフ母さん嬉しい」

「改めたんだよ!・・・もう」

雫は家族が好きだった。
中学の頃辛くても毎日支えてくれた家族が宝物だ
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