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彼の秘密
第5章 日常
4月も終わり、5月学校にもなれてきた頃HRで若松先生が俺たちにあることを伝えた。
「そこに書いてある通り、今日から一週間入部体験期間になる。
別に強制的なものではないから帰宅部でも構わないが、なるべく部活に入ったほうが今後の将来に役立つ経験が出来るし、内申にも反映されるからな。
というわけで、まぁ面倒くさいとも思うが今日、明日は強制的に体験入部に参加すること。
・・・学校側がうるさいからな。おっとこれ言うなよ。」

と先生が言うとくすくすと笑う声が聞こえた。
まぁ先生が吐くセリフじゃあないなと思いながら俺は何に入ろうか考えていた。

ここは、結構部活あるんだよな。
サッカーやバスケ、野球はもちろんバレーにテニスに水泳、吹奏楽部に茶道とあと軽音部かぁ

まあ体動かすのは好きだし、中学はサッカーやってたけど、中学の頃のひどい部活状況にうんざりで正直やりたくないんだよなぁ。

・・・そういえば先輩は何か入ってるのかな?
今度聞こう。

簡単に入部手続きの方法と、明日の予定についての説明でHRが終わり帰りの支度をしていると神室が話かけてきた。

「なぁ、しずー軽音見に行かない?」
いつの間にか呼び方がしずー、かシズになっていた

「軽音?・・・あぁ前言ってたもんね。うん、いいよ」

「まじ?良かった。じゃあ真姫とみやちゃん呼んでくるからまってて」

「わかった」
関口が教室を出ていくのを見ていると澄がやってきた。

「よ、雫はサッカー部には入らないんだよな?」

「あぁ。ごめん。やっぱ嫌いになりたくないからさ。
距離を取りたくて。」

「そっか、なら仕方ないな。
じゃぁ軽音だっけ?頑張れよ!」
と俺の背中をバシッと叩いた。

「いってーよ、・・ありがと。」

「しずー連れてきた。ありゃ取り込み中?」

「いや、もう終わった。」

「そう?しずーちょっと澄借りるよ。」

「えっうん。どうぞ」

関口は澄の肩に腕を回して、二人で教室を出ていった。
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