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彼の秘密
第18章 二人の時間
部活が終わりスマホをいじりながら校門に向かうとある人物に気がつき足を止めた。
「ふゆ、き?」

まさか、こんなに早く彼と会うとは思わなかったので動揺した

スマホを落としてしまうほどに

「え、な、なんで」

スマホを拾いながらなぜ今日なのかと言おうとしたら

「謝りに来たかったから」
と、月明かりに照らされた顔はまっすぐ自分を見据えていた

だからといって、そうなんだじゃあそこら辺のファミレスにでもなんて言えるわけない。
あんなことをされたのもあるけど、今日も先輩と変える約束をしている。
まだ彼に冬樹のことを伝えてないから今遭遇するとなんか嫌なことが起きる気がする
「あー、うんわかったから後日でもいいかな?」

「なんで?」
なんでってこっちがなんでと聞きたいが、早くこの場所から退散したい
というか彼をここから移したい
「お、俺もゆっくり話がしたいからさ時間がある日にじっくりと」

「じゃぁメアド交換しないと」

「うんもう俺もらってるから大丈夫」

「え、なんで・・・あぁもしかして彼氏?」
まさかの俺に対して彼氏と言ってしまったら周りから変な目で見られるだろうが!
「ば!あぁ!違うよあれはね遊びでその」
だが外のこともあり他の生徒の目もある中必死に馬鹿の一言を抑え込む。
ここで騒いだら余計に注目を浴びるかもしれない
「遊び?」

あぁまた御幣を招く言い方をしてしまった、自分がバカだった全く頭が痛い
一回息を吐き自分を落ち着かせた
「遊びじゃなくてそのことも含めて話があるから今日はもう帰ってほしいんだ」

「・・・ごめん」
彼は見るからに肩を落として落ち込んだが俺にとっては都合がいいこのまま早く引き返してほしいものだ

「だから」
もう今日はさようならと言おうとしたとき後ろから肩を掴まれた

「どうしたのシズ?・・・て君は」

「あ、前はごめんなさい。暁をその」

「お前、一之瀬か?」
なんてことだ澄と神室に遭遇するなんて

どっちかが一人だけだったら何てことなかったが、あの日の当事者は神室もだ。
冬樹と神室が一緒にいると冬樹の話方によっては澄が誤解しかねないそうすればまた話を一から説明しなければいけないし・・・
頭の中を埋めていく面倒なことで大きなため息が出た
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