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彼の秘密
第19章 テスト準備期間が来ました
自分を落ち着かせて、トイレを出た。
深く深呼吸を吸って吐く。

出来るだけ普通を装ってドアを開いた。
彼は、まぁ予想道理というか普通に平然としてて肩を落とした。

絶対からかわれてたな、俺
それを真に受けて変に期待した俺が、本当に間抜けで笑える

それのお陰で頭が冷めた俺は今度は本当に、テストのことだけを考えて腰を下ろした。

それから暫く勉強をした。
終わる頃には外はすっかり暗くなり、雷が鳴っていた。
「じゃあ、今日はこのへんで終わらせようか。
お風呂沸かすから、机の上の物片付けといて」

膨大な量のテスト範囲をほぼ終えたころには、体にかなりの疲労がたまっていた。
けど、まだお風呂とご飯が残っているし、先輩が動いてるのに自分だけ休めるはずがない

「はーい」
机の上を片付け鞄にしまう。

まぁすることはそれだけなんだけど、というのも彼の部屋は本当に何もない。
何もないは言い過ぎだけど、無駄なものがない。

こうやって改めてみると先輩という人間の本性が見えない

少しは教えてきてくれたが、まだまだたりない

少しでもわかれば彼にもっと近づけるのに
彼は強いから、弱味すらも見せてくれない

それは寂しいし悲しい

弱みか・・・自分で見つけるしかないよな。
なんだろう、自分だったら・・・親?いろんな秘密とか持ってるし。
でも、先輩一人暮らしだし・・・あっ

男子共通であった

エロ本だ

考えれば下らないのだが、この時の俺はそんな事を考えなかった
ここまで綺麗な部屋に隠せそうな場所は限られてくる

タンス、引き出しだ
と机の横の引き出しに目をやり辺りを見渡す

よし、いない。

そっと、けれど気持ち素早く取っ手に手をかけた

が、
「何をしてるの?」

当然見つかってしまった
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