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彼の秘密
第7章 雫の家
「では、俺はこれで帰りますね。」

「実はね、今日すっかり泊める気でいたからご飯作ってるのよね。
このまま、余っても捨てちゃうしご飯だけでもいかがかしら。」

「ですが、やはり申し訳ないです。」

「そんなかしこまらなくていいのよ!
いつもそうなの?こんなおばさんにまで気を使わないで良いのよー、
それにこの子があなたに迷惑をかけたんだし、お礼はさせてちょうだい」

「そうです、先輩。これが我が家のルールです。
客人だろうと、悪いことをすれば容赦はしないですし、お客さんがいようと母は普通に接します。
それで、何回俺が怒られたことか。
もてなしはすれど、手加減はなし!みたいなところなんで。遠慮なんてしないでください
普通に肩の力を抜いて良いんですよ。」

「それは澄君とあんたがふざけてるからでしょ。はい、熱は?」

「それが、38.0まぁ下がったほう。」
と体温計を母に渡すとニッコリと母は笑いながら
「ご飯食べて、寝る。」
と冷たいことを言う。
こういう時の母の笑みは反抗するなの意だ。
だが、俺は反抗する

「え、俺も一緒に先輩とご飯たべる!」

「雫、流石に寝たほうがいい。寝なかったらお弁当作ってあげないよ」
と、何故かお弁当を盾に話を持ちだした。

当然その場の空気は固まった
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