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第1章 健と舞の過去

次の日、５人は朝早く車に乗って東北自動車道を

ひた走りついた先は…

「陸前高田市…」

「ここは？」

「ここは５年前…
東日本大震災で壊滅的な
被害を受けた街だ。
そしてここは俺と舞の生まれ故郷だ。」

「嘘！！」

健と舞は幼馴染で偶然今の病院で

一緒に働くことになったのだ。

健と舞…

二人は海岸沿いを走り防潮堤の上に登って

海を見ていつまでも泣いていた。

「健先生…舞婦長…」

「おっとう、おっかぁ…」

「お父さん、お母さん…」

二人は震災で両親を亡くしたのだった。

「そ、そんな…」

結花とゆりが混乱している。

淳は二人の後から防潮堤に上って

「辛いですね…」

一言そう言った。