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第22章 【二十二話】忠誠の儀＊吟太

　そういわれてしまえば、吟太はもう止まらない。
　椅子がガタゴトというのも構わず、欲望のままに突き上げる吟太。
　美哉はされるがままになり、あんあんと嬌声を上げ続けた。

「ね、吟太っ」
「なんだ」
「キス、しても、いい？」
「だめ」
「やっぱり、好きな子としたいから？」
「違う。由臣にキスはするなっていわれてる」
「そうじゃなければ、してもいいの？」
「……したいよ。オレ、美哉のこと、大好きだもん。さっきからキスしたくて、必死で我慢してる」
「それなら、私からしてあげる」
「えっ、ちょ、ま……っ」

　吟太が止める間もなく、美哉は吟太の唇を塞いだ。
　首に腕を回し、口内に舌を差し込み、絡ませての濃厚なキス。

「んっ……、んぁっ」

　鼻から息を吐けば、自分のものとは思えないほど色っぽい吐息が洩れた。

「吟太、好き」

　唇を離して想いを口にすれば、吟太がぎゅうっと抱きしめて来た。

「オレも美哉のこと、大好きだ。オレ、美哉に生涯の忠誠と愛情を誓う」
「吟太……忠誠はともかく、愛情を誓われても、困るわよ」
「いいんだ。オレの中では美哉が一番。好きな子ができても、結婚しても、なにがあっても美哉が一番だから」
「吟太……」
「御庭番には強制的にならされて嫌だったけど、今ならよかったと思えるよ。だって、御庭番になったから、美哉っていう大好きな子に会えたから」
「……吟太」
「大好きだよ、美哉」
「吟太……。私も吟太のこと、好き、だよ」

　吟太はもう一度、美哉をぎゅっと抱きしめると、止めていた腰を動かし始めた。

「やぁ、ふか……い、の。吟太、が、奥ま、で、来て……る」
「うん、オレも美哉の奥まで感じてる。すげー、気持ちいい」
「あ……ん、そんな、突いたら、だめぇ」
「美哉は奥が好きなのか？」
「あ……ん、奥、いい、好きっ」