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第27章 【二十七話】恋の行方＝結婚？

　そして部長は簡単に作り方を説明してくれた。
　まず、平面でデザイン画を起こすのは今までと一緒らしい。それをスキャニングして取り込んでデータ化して、それを元にして３Ｄ制作ソフトで立体化させていく。できたデータを３Ｄプリンタを使って出力する──というのが簡単な流れだという。

「慣れないとこの３Ｄ化がなかなか難しいんです」
「……ということは、槇さんの中でのイメージと、３Ｄにしたときの試作品が違っていたってことですか？」
「それはたぶん、違いますね。槇はデザイン画どおりに３Ｄ化するのが上手いので、試作品を見て、なにか違うという違和感を抱いたのかもというのがわたしの見方です」

　なにか違う……？　それがなにか分からない。

「あ……！」

　悩んでいると、持っていたクロッキー帳が床へと落ちた。抱え持っていたことを忘れていた。
　クロッキー帳はばさりと音を立てて床に落ちて、後ろのあたりのページが開いた。慌てて拾おうと床を見ると、そこには全裸の女性と蔦がスケッチされていた。

「……え？」

　中腰で思わず固まってしまった。