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恋の行方を探してください【完結】
第42章 【四十二話】『恋の行方』の行方
 扉の向こうから声がしたかと思ったら、身体の線を強調するようなぴったりとした白いブラウスに、黒のタイトスカートの女性がカツカツとヒールを鳴らして出てきた。
 雑誌の写真で見たままの日下部綺華がそこにいた。
 実際に合うと、写真で見るよりも細いのに肉感的で、美哉のコンプレックスを思いっきり刺激する存在だった。

「いきなりUSBメモリを投げつけてくるおまえも大概だな」
「あらぁ、素直に返してあげたんだから、喜びなさいよ」
「人に物を渡すとき、投げて渡すように教わるようなおまえとは相容れないな」
「それはあんた相手だからに決まってるでしょ。この綺華さまが触って上げたのに、反応しない不能なんて、最低よ」

 え、そういうきわどい間柄だったのっ? と美哉は驚いて由臣を見上げると、由臣は片眉を不快そうに動かしただけだった。

「いきなり男性の股間を撫でるような下品な女に、反応するわけがないだろうが」
「まあっ! 普通の男なら、そこ、喜ぶところよ? 他にもあんたが侍らせてる男たちも、まったく反応しないし! 頭が頭なら、下も下よね!」

 その言葉に、美哉の頭に血が上った。
 由臣はともかく、自分が大切に思っている御庭番たちを馬鹿にされたことが我慢ならなかった。
 その言葉を聞いた由臣は、美哉が怒っているのをすぐに察したが、遅かった。

「ふざけないでよ! いきなり男性の大切なところを触るなんて、逆セクハラじゃないの!」
「……って、なに、その変な生き物。あー、分かった、あんた、そういうのが好きなんだ? ペットはね、もっと見栄えがするのを置きなさいよ。例えば、こんなのとか」

 綺華が手を叩けば、扉の向こうから彫りの深い男性が現れた。綺華の腰に腕を回すと、キザったらしく額にキスをした。

「弓月当麻はどうした」
「あれはだって、婚約者。こっちはあたしのペット」
「…………」
「あんたが侍らせている男みたいなのでもいいけど、外国の男はあっちが日本人と違って立派だから。それに、優しいし、素敵なのよ」
「用事はそれだけか」
「由臣さんっ、私の用事は終わってません!」
「美哉……。あれにまともさを求めるのは間違ってるぞ。怒るな、怒ったらあっちと同レベルだ」
「…………っ」
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