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第47章 【四十七話】誘拐

　紫紺が美哉のためにお粥を作っていると、階上でガタゴトと音がしてきた。不審に思って上に行くと、黒服の男たちが美哉の寝ている部屋の前にいた。

「おまえたち、どこから入って来た」
「宇佐見美哉は預かった」

　黒服の男たちはそれだけ告げると、部屋の中へと入り、窓から飛び出して行った。

「おい、待て！」

　紫紺は追いかけたが、追いつかず。
　もぬけの殻となったベッドを見て、紫紺は目を離したことを後悔した。