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第4章 知らぬは亭主ばかりなり 〜妻 編〜

「夕べは…」

「そ、そういえば、何だか夢うつつで男の人の声を聞いた気がするんだけど、ヤスさん？」

エッチの話をされたら恥ずかしいので、強引に話題を逸らせた。

「…ううん、帰ってきてないわよ？ニュースを見てたからテレビの音かもね」

「あ〜、そうね、確かにヤスさんの声とは違ったかも、あはは」

笑ってごまかす私をマスミさんは不審げに見つめる。

「…アタシはもちろん香澄さんのご主人にレッスンのことバラしたりしないけど、貴女もヤスには黙ってるって約束してくれる？」

「え、ええ、それは もちろん！」