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ただ愛されたかっただけなのに
第22章 再びの蜜月⑥
沢山の想い出を抱きしめて、彼と過ごした街を後にした。

この関係は決して許されるものではない。
だから彼は私に「愛してる」とは言わない。
言わないけれど、私を想う気持ちはちゃんと伝わってきた。
大事に想う気持ち、慈しむ気持ち、思い遣る気持ち。

そんな想いを抱きしめて私が住む街の駅に着いた。
今日はバレンタイン。
恋人たちがしあわせそうに歩いている。

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