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ただ愛されたかっただけなのに
第9章 蜜月の4日間
食べ終わると彼の隣でまたいろんなことを話した。
そして、彼が自分のスマホを取り出し、見せてくれた動画。
彼の思い出の土地の動画。
泣きそうな彼の顔。

「来年、一緒にそこに行けたらいいな」

本当にそう思ったから。
来年、彼とまだ付き合っていられますように。
そんな思いも込めて。

「折角だからシャワーしてきたら?」

「そやな」

彼がシャワーをした後、私もシャワーを浴びた。
一緒にいれば、やっぱり彼に触れたい、キスしたい、抱かれたい。

バスタオルを巻いたまま出てくると、彼がベッドに寝転んでいた。

「美羽、おいで」

彼が私を呼ぶ。
彼は私の名前を殆ど呼ばない。
調教だと言って、普段は名前を呼ばず、会ったとき、特別な時だけ呼ぶ。
名前を呼ばれた私がそれだけで感じるように。

  美羽

そう呼ばれただけで体が感じる。
彼が欲しくなる。

ベッドに寝ると、彼がそっと腕枕をしてくれる。
甘えたくなって彼に懐く。

「目がトロンとエロくなってる(笑)」

自分でも女の顔に変わったことがわかるくらい、体が彼を欲しがっていた。
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