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ただ愛されたかっただけなのに
第20章 再びの蜜月④
二人とも眠かったのに、裸で抱き合ったから気持ちのスイッチが入ってしまう。

何気なく彼が私の背中をまさぐる。
強く抱きしめたまま背中に回した手が動く。
何も身につけていない肌は敏感にその手を感じる。

眠くて意識がなくなりそうなのに、彼の手の動きが私の感覚を呼び覚ます。
声が…出すつもりがないのに声が漏れてしまう。

食事をしていた時から隣の部屋から声が聞こえてた。
二人ともテレビだと思ってた。
昨日、彼に抱かれた時に隣の部屋で感じた気配。

「男と女が泊まるのだからセックスするのはわかっているだろ」

彼はそう言った。
聞かれてはいけない…
でも聞いてもらいたい…
私の中のMの部分が見え隠れする。
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