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輪廻
第3章 4月2日
『排卵日が一昨日で、昨日までがギリギリ可能日だったのかもしれないわ。』

『ふうん、じゃあアレはどうだった?興奮しただろ?』

『え…』

『昨日のセックスだよ。興奮しなかったか?』

『ええ、まぁ…』

『媚薬使ったんだよ。上司が簡単には手に入らないってすごいやつ。
俺は満足してぐっすり寝たけど、どうだった?』

『薬なんて怖い、もうやめてくださいね。』

『なんだよ、どうだったか聞いてるのに…』

『普通です。』

『普通ってことないだろ?尻ぶってぇってヨガってたじゃないか…』

『とにかくやめてください。もう寝ます。』

御幸が突然頑なになり、先にバスルームに行ってしまった。

親父はポカンとしていたが、

『ちぇっ、つれないやつだ。』

と漏らした。

バスルームの映像も見たが、顔だけでなく、体も御幸そのもので、
整形した他人ということもなさそうだが、
やはりあれは御幸ではないと思った。

本物の御幸はどうしたのだろう。
そして、どうやってこの御幸は存在するのだろう。

やはり謎だった。
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