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甘えた
第18章 18
《用事が片付いたら連絡する》
街路樹の桜がフライング気味にちらほらと蕾を開花させる頃、出国前の空港から最後のメールが届いた。
遂に、やっと、待ちに待った、莉壱の帰国!!
実家に戻って色々手続きなんかもあるだろう、会えるのは3日後なのか一週間後なのか詳しい話は書いてなかったけど、その日に備えて美容院へ明日の予約を入れた。
いつものように、道場でちびっこ達と稽古をする。小さいながらも礼儀の正しい子供たち。兄弟の居ないあたしは、懐いてくれる弟や妹が出来た気分で嬉しかった。あたしは子供好きなのかなって思ったりもした。
子供たちが帰ると今度は大人の稽古が始まり、打ち付ける畳みの音が激しくなる。一気に男臭さが充満する。
あたしも師範の稽古で汗を流した。
稽古の帰り際、顔を出していた非番のおまわりさんから声がかかる。
「もうじきだな」
「はい。4月末です」
「俺が採用されたんだから大丈夫だ」
「先輩を目標に頑張ります」
いよいよだ。年度が明けたらすぐに採用試験が待っている。
街路樹の桜がフライング気味にちらほらと蕾を開花させる頃、出国前の空港から最後のメールが届いた。
遂に、やっと、待ちに待った、莉壱の帰国!!
実家に戻って色々手続きなんかもあるだろう、会えるのは3日後なのか一週間後なのか詳しい話は書いてなかったけど、その日に備えて美容院へ明日の予約を入れた。
いつものように、道場でちびっこ達と稽古をする。小さいながらも礼儀の正しい子供たち。兄弟の居ないあたしは、懐いてくれる弟や妹が出来た気分で嬉しかった。あたしは子供好きなのかなって思ったりもした。
子供たちが帰ると今度は大人の稽古が始まり、打ち付ける畳みの音が激しくなる。一気に男臭さが充満する。
あたしも師範の稽古で汗を流した。
稽古の帰り際、顔を出していた非番のおまわりさんから声がかかる。
「もうじきだな」
「はい。4月末です」
「俺が採用されたんだから大丈夫だ」
「先輩を目標に頑張ります」
いよいよだ。年度が明けたらすぐに採用試験が待っている。