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甘えた
第19章 追伸
ここまでお付き合いくださいまして、ありがとうございます。
後腐れなく一夜限りで体だけの快楽しか知らなかったあたしが、結愛花を守るためのニセモノ任務をきっかけに、莉壱と攻防戦を繰り広げた末、いつのまにか彼の手中に落ちちゃいましたー。
全然タイプの人じゃないのに、いったいどこに惹かれたんだろうって不思議に思う。
甘やかしたくなる可愛さを持ってるところかな。
あっ、それともうひとつ。あたしが放った言葉や態度を受け止めてくれて、莉壱の思いを返してくれる。
莉壱は頭がいいから正論っぽく聞こえる事もあって、つい流されそうになっちゃうんだけど、あたしにだって譲れない事柄もあったりして、そんな時には喧嘩もする。
けど、そんな時にこそ莉壱はしつこいくらいに向き合おうとしてくれる。あたしをしっかりと見てくれてる。
そこかな。
「俺を見て」ってしょっちゅう言われて…見てないことはないんだけどね、でもやっぱり莉壱ばっかり見てもいられない。
結愛花のことは心配で心配で常に気にかけてたのにね。あはっ。
妹のように可愛がっていた大好きな結愛花も長谷川くんとすっかり幸せに落ち着いたみたいで、あたしが甘やかす出番も無くなっちゃいました。
その甘やかし欲求は甘えん坊の莉壱に全振りです。
ここで皆様に念を押したいことがあります。
あたしは決して甘えたがりじゃありませんっ。
甘やかし たがりなんです!
ということで、また小話でも見繕って莉壱との惚気話をお届けしようと思います。
またいつの日か…── 都羽
2017/7